パデルとは

パデルとはラケット競技です。ポイントの数え方はテニスと同じですが、パデルは2人対2人のダブルスのみでプレイします。コートのサイズは長方形の20×10メートルです。必要とするスペースはテニスコートの約半分です。周囲は強化ガラスと金網により仕切られ、プレイ中はそれらを活用します。パデルラケットはテニスラケットと比べ、サイズが小さくまた素材も違います。テニスボールと比べ、色や形は似てますが、パデルボールの方が空気圧が低く反発力が小さくなります。

普及の経緯と現状

急速な普及‐パデルはスペインをはじめアルゼンチンでも、スポーツ史上もっとも急激に競技者人口とコート数を増やしたスポーツです。

スペイン国内のパデル人口は、2004年の76万人から2010年までに199万人を記録し、2013年には300万人を超すと予測されています。この間、それまで長くメジャースポーツとして支持され続けたスペインのテニス人口は、2000年から2010年にかけ半分へと減少しました。(スペインの人口は約4600万人)

現在、ヨーロッパやアメリカなどの各国でも同様にパデルブームが起きようとしています。

メディアスポーツマーケティング社によるデータ
スペイン首相省による社会生活基本調査データ

成功実績のあるスポーツ

スペインやアルゼンチンで成功した3つの理由:

1. 初心者から上級者まで楽しめる:

初心者でも上達スピードが速く、簡単にプレイすることができます。また上達すれば周囲の壁を使うことで新しい技に挑戦したり、「簡単だけど難しい奥深いスポーツ」だから上級者でも飽きずに楽しめます。

2. 対象となる顧客層の幅が広い:
パデルはコートが小さくまたダブルスのみで行うため、体力的に負担があまりかかりません。男女問わず、子供から年配の方まで幅広い層に無理なく楽しんでプレイしていただけます。

3. 既存施設からの転化が容易:
パデルコートのサイズはテニスコートの約半分です。従来のテニスコート、フットサルコート、その他施設からの転化が容易です。新設もご検討下さい。

上記のことから、日本でフットサル施設が急激に普及した理由と類似しています。

パデルビジネスの可能性

1. - 他の国で成功した背景には、パデル独特の特長・特色があり、日本でも同じように成功する可能性が大いにあると考えられます。

2. - 日本でも有名な国際的テニスラケットメーカーもパデルラケットを製造しています。(ダンロップ、ヘッド、ウイルソン、バボラ、プリンスなど)このことからもパデルというスポーツの成功が国際的にも認められているということが分かります。

3. - スペインと同様に、日本でもテニスは愛好者の多い人気スポーツでしたが、ここ十年テニス人口の減少傾向がありました。その原因はやはりテニスを楽しむには高度な技術の習得が必要だったり、一定の体力を要求するところにありました。

*下記は日本テニス協会の「テニス人口等環境実態調査」から摘出した情報です。
  • 10年前の423万人に対し、現在のテニス人口は373万人に減少
  • テニス人口の高齢化傾向
  • テニスコートの減少
  • テニスを続けたい愛好家は実際のテニス人口の2倍

    テニスコートの面数